黄鉄鉱アンモナイトの魅力を最大化する実験
以前に黄鉄鉱(パイライト)アンモナイトと酸化の闘いについては記事にしました。
私は昨日も懲りずに特大ドゥビレイセラスやデスモセラス、クレオニセラスを酸に投入して実験しました。

酸につける時間
100均に販売されているタッパを利用し、30分程度酸に黄鉄鉱アンモナイト浸します。
最初はカプチーノのように泡を吹きますが、時間が経過すると酸は濁り泡だちは収まります。
所要時間ですが、個体のサイズや構成物質によりけりで最適解は個体ごとに異なります。
そもそも方解石化した部分が顕著な個体はこの方法を使えば、表面が爛れるので対象外です。
私は一律に試行錯誤の段階につき、30分程度に統一して行いました。
なお、長時間にわたり酸の匂いを吸い込むと人体に有害です。作業は、屋外実施かつ容器付近に留まる時間は最小限にする必要があります。私は長時間臭気を吸い込んでしまい、気分が悪くなりましたので皆様もお気を付けください。

酸によって表面を溶かすのに適した個体
もう想像つくはずですが、全体が黄鉄鉱で覆われているとわかる個体が適しています。上述のとおり、方解石化(カルサイト化)した個体は向いていません。

イメージとして、もはやアンモナイトかどうかもわからないくらい鉄化してる個体が理想です。
種によって適性はことなり、へそが綺麗に残ってる個体はせっかく綺麗なおへそが台無しになるリスクを孕みます。
種でいけば、デスモセラス・プゾシア・ドゥビレイセラスが適しています。

大きな個体は、それなりの容器と酸の液量が必要になりますので一度に複数個まとめて作業した方がよいです。
小さな個体は、すぐに酸浸しにする作業が終わります。逆に長くつけてしまえば、溶解が進みせっかくの形が崩れてしまうこともあります。


今後の課題
黄鉄鉱化した部位を酸につける際に艶が他の場所で失われることが一番大きな課題です。
方解石化した部分を保護して酸につけるような手段があれば理想ですが中々難しいでしょう。
販売する側として、デスモセラスやクレオニセラスの黄鉄鉱化個体は見た目が偶然の産物につき見た目が崩れてると買い手の好みが分かれるので悩みの種になります。
過去に数回しか起きていない1円落札にも黄鉄鉱化個体が入っていました。今回のような酸による処理を施し付加価値を与えて相場暴落に歯止めがかかればうれしいです。
黄鉄鉱好きの方は石コレクターには一定数いらっしゃるのでそういった方々の目にとまるようにクリーニングなり酸漬けを行い輝きを増して送り届けること、同時に既存の形を崩さないようにすることが求められます。