アンモナイト販売人の独り言⑧
イベントやクリーニング道具の試行錯誤、不動産関係の仕事に明け暮れてブログ更新できておりませんでした。
イベントも今月頭でひと段落し、7月26日に1日のみ別イベントに顔を出すものの、それを除いては9月末までは少しゆっくりと仕入れや今後について考える時間をもてそうです。
化石を取り巻く環境の変化
2023年に仕入れ準備をしている際にマダガスカルの物価は元々日本の十分の一程度につき、物価上昇率は急激に進行するリスクが高いと感じていたし、ブログ記事やSNSでも繰り返し化石の相場が昔のように下がることはないと断言してきました。
ただ、その予想をはるかに凌ぐ勢いで仕入価格の上昇が襲ってきています。原石の仕入れ価格こそ、大量仕入れを行うことを条件に据え置きにしてもらいましたが、オウムガイに関して言えば為替差損を考慮しない状態で2.5倍に値上げされています。さらに、円安まで加味すれば軽く3倍以上の仕入価格になります。
この状況下でできることは限られています。現時点で保有している大量の在庫をひとつひとつ丁寧にクリーニングして販売し、誰もが納得していただける価格で提供すること、原石のまま仕入れて日本に到着後に手間はかかるものの、自らクリーニングしていき在庫を補充していくしかありません。
一方で、このまま天井知らずでマダガスカル産の化石価格が上昇していくかといえば、私はそう単純にはことは進まないとみています。理由として、現地側がいくら値段をあげて化石価格に転嫁しようとしても既に市場流通しているアンモナイトやオウムガイは大量に存在します。
食料品のような消耗品と違い、化石に賞味期限はありません。2026年に採掘されたアンモナイトと2019年に私が在庫として仕入れ、現在まで保有しているアンモナイトに差はありません。
つまり、どこかで損益分岐点をつけるか、そもそもこのまま円安が継続すればそもそもの貨幣価値がぐちゃぐちゃになる通貨リセットや通貨切り下げのような状態が来るのシナリオすらあるのではないかと予想しています。
いずれにしても最終的な着地点は、私が現在保有する不動産を売却する事業年度に仕入れの時期をぶつけて、輸送費や輸出許可申請費用、関税等をすべて経費計上してしまうやり方になるでしょう。
販売サイトを取り巻く状況
以前から変わらずヤフオクの売上が主軸となっており、そこにメルカリやホームページネットショップが売上を補填しているような状況です。
BASEやminneは閉鎖し、販売プラットフォームをシンプル化しています。
ヤフオクを見ても、チュレア産やメナベ産の稀少個体等は状態がよければ問答無用で定価販売されている商品をよく見かけます。マダガスカルの現地が値上げをして稀少個体となれば、オークション形式にしても開始価格から強気で出してくる販売者が出てきたのは新しい傾向です。
ホームページで出していた個体が長期間在庫として残り、ヤフオクに出した途端ホームページ定価の2倍以上の価格で1円開始で落札される逆転現象もしばしばみられます。
当面は、ヤフオク依存は続きますが稀少個体もかなり在庫が減ってきており、巨大個体も出せる個体がキャライコセラスやキマトセラスを筆頭に終わりを迎えつつあります。
今、現在出している巨大個体が同様の価格で入荷されることはもう難しいと言わざるを得ません。実際に、マダガスカルの首都アンタナナリボのお土産屋さんで1個ずつ購入するのであれば現地価格の方がヤフーオークション価格よりも高くつきます。
こうしたねじれ現象を抱えつつも、できる限り今の販売体制を維持していくよう工夫をしている日々です。
仕入れ準備のアップデート
既に述べたようにイベント使用の目的もあり、原石の仕入れは待ったなしで行います。他に現地で研磨が入った個体を仕入れは見合わせる方向になりそうな雲行きです。
チュレア産の研磨個体を原石とのバランスを考えて注文するつもりです。メナベ産の異常巻きも引き合いはとったものの、ヤフオクで出品しても落札価格より現地人が提示する価格が高いため、商業ベースでの仕入れは不可能です。将来的に展示用で採算度外視で仕入れることはあるかもしれません。

オウムガイが上述のとおり、2024年と比較して3倍以上の値上げにつき、入荷量を相当減らすか断念するしかないでしょう。仕入れが必要ない在庫量がまだあるので引き合いとっていませんが、青や赤、縫合線の研磨個体はもっと暴騰していることは疑いの余地はありません。
仕入れリストを現地に送付し、過去のまま単価を維持できたのは青アンモナイト原石とウニの化石ミニサイズのみです。
今後も少しずつ買い足していき、年内または来年頭に日本に到着するように手続きしたいと考えています。
クリーニング道具の変化
最近は個体によってクリーニングや研磨に用いる道具を変えています。
一番大きい変化は、おへそのクリーニングにパワーフロッサー(水流電動ブラシ)を導入しました。
チュレア産の母岩のように水で簡単に流せるへそに詰まっている母岩は水流で落とすようにして表面を傷つけないようにしています。最近はほとんど全ての個体におへそを中心にクリーニングは施しています。

また、殻を削る作業も彫刻刀の切り出しナイフ、アルミデザインナイフ、ニードル式のデザインナイフと母岩の種類やこびりつき方に応じて使いわけています。
新規入荷を試みるハードルがどんどん上がっているので、手元にある在庫をクリーニング道具を改善・改良し精度を上げていく課題は今後も大きく立ちはだかりそうです。
