マダガスカル産アンモナイトの価格高騰と品質について
最近大手天然石業者の価格が全面的に高騰しています。
現地でヒアリングした結果を述べます。
原因は主に分けて3パターンあります。
①ガソリン代や人件費の高騰
イラン戦争やウクライナ戦争が長引き、世界的に物価が高騰しているのは周知の事実ですがマダガスカルも例外ではありません。
これに加えて、元々日本の物価の1/10程度で経済が回っていたので物価上昇の伸び代は先進国よりもはるかに大きかった部分が影響しています。
さらにだめ押しとして、以前に記事にした輸出税の導入に鉱山省が失敗したことで輸出許可証発行手数料が倍額以上に跳ね上がっており、こちらに輸出税を合算した形になっています。
②アンモナイトの採掘井戸の減少と掘削場所の深さ
私も大量に仕入れをしている側の人間につき、偉そうなことは言えませんが長年に渡る欧米人の大量輸出によりマダガスカルのアンモナイトも枯渇してきている現実があります。
枯渇してくると何が起こるかですが、これまで以上に地下深くを掘る必要が出てきます。これに伴い、掘削時間の長期化、人手手配、地崩れのリスク費用がかかってきています。
私が把握しているかぎり、真っ先に影響が出ているのがオウムガイやペリスフィンクテスの2種です。この2種は過去にはなかった点として、サイズや同じサイズでも模様でグレード分けがなされています。特にオウムガイは3年前から上昇傾向はみられたものの、3倍近くに仕入値が跳ね上がっています。
③現地のインターネット普及による他国アンモナイトとの比較
これまでにも繰り返し書いているとおり、マダガスカル産のアンモナイトの状態の良さは他国と比べても群を抜いています。この点は、私がマダガスカルに特化して直輸入販売をしているから贔屓に見ている部分はあれど、両面が殆ど損傷なく残っているアンモナイトを量産できる国はほとんどありません。
この他国のアンモナイトよりも遥かに良好な状態の個体を叩き売りする必要性があるのかとの疑問は現地人にも芽生え始めています。
これは既に金がタンザニア等で採掘当初は安価で取引きされていたのにロンドン市場の相場を現地人がリアルタイムで確認できるようになり世界統一相場になった流れによく似ています。

今後の展望
これらの上昇をふまえ、現時点で何ができるかといえば、私の場合は1円開始オークションとホームページやメルカリで販売するラインの区分けを明確にしていくでしょう。
また、採掘する地層の深さが露天掘りから地下井戸掘りが増加していけば形が崩れていない保存状態のよい個体は今後増えてくる可能性は高いです。その中で、やはりランク分けをして成り行きオークションと定価販売で分ける対応を必要になってくるでしょう。
価格高騰に伴う重い流れについて言及しましたが、掘削場所の深度が変わることによる品質向上や悪質業者の市場淘汰も今度出てくるでしょう。
価格高騰がいつまで続くのかは未知数ではあるけれども、化石の性質上飲食料品と異なり賞味期限はありません。
既に出荷されているアンモナイトは現在の現地事情の影響を受けておらず、これまでの価格のまま取引されています。現地の地層から上流部分で値上げをしても需要と供給のバランスが崩れれば、どこかのポイントで歯止めはかかってくると私は分析しています。
実際に赤アンモナイトは現地ではもう8年前から流通しなくなっていますが、私の販売価格にその実態が反映されているとはいいがたいです。
経過を見守りつつ、少しでも長く販売できるように日々の準備をして備えるしかなさそうです。
