マダガスカル現地の事情更新
最近アンモナイトを含む天然石全般の法改正等についてアップデートしてなかったのでふれておきます。
ネパール産やペルー産アンモナイトが辿った規制強化で規模を縮小した道をマダガスカル産アンモナイトも歩み始めている気します。
新聞記事や当該法律はすべて確認してはおりますが、著作権等の問題があるため転用はここでは行いません。
輸出税の発効
天然石取引業者に課される20%の輸出税を現地政府は立案し、発効待ちの状態が続いていました。
しかし、この税法は殆どすべての業者が船便発送をボイコットし結果として税金が国に入ってくることはなく、白紙撤回されました。(私は現地代理人と10年売買契約を締結していたため、この課税適用は免除されていました)
この白紙撤回は天然石業者にとっては朗報となりました。
ただ、課税となっていてもアフリカやマダガスカルの現地事情に精通してる人であれば、詳細については言及を避けますが抜け道はありました。

現地鉱山省の輸出許可に係る手数料の値上げ
上述の輸出税の撤回に伴い、現地政府が代替案として立案したのがこちらです。
これまで輸出許可を取得するのに必要な手数料は、日本円にして3000円程度でした。
これを申告商品価額の5%を一律に一定重量を超過すれば課すと改悪してきました。
この法律は、2024年5月に既に発効していたものの私には適用されていませんでした。
後日談として超円安が継続していたため、私が邦銀から中継銀行を経由して海外送金を日本円から現地通貨に直接送金した影響で申告金額対象ではないと現地役人が判断したからのようです。
確かに、現地通貨の単位は日本円の30倍なので日本円の総額を一見すると取るに足らない取引量とみなされたのでしょう。
いずれにせよ私にとっては嬉しい誤算でした。
2400kgも一回で仕入れることはもうないでしょうから、去年標的にされてなくてよかったです。


アメリカの対マダガスカル関税政策
日本も含めて振り回されているアメリカのトランプ大統領の関税政策の対マダガスカルの状況です。
アメリカのツーソンの展示会等でマダガスカル産アンモナイトや天然石が思うようにいってないとの声を複数の方から聞いています。
この背景は、輸出許可の手数料増額とアメリカの対マダガスカル関税政策が大きな影を落としていると私は見ています。
このような時事問題に振り回されることも為替リスクも、すべて地政学リスクとして逆算しないとアンモナイト専業ビジネスは成立しません。
そう考えるとやはりアンモナイト販売はビジネスライクというよりも、趣味の延長領域でやるべき事業なのでしょう。
