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チュレア産アンモナイトとは?

マダガスカル産アンモナイトでみなさんが連想するのは遊色のアンモナイトが多いはずです。

チュレア産のアンモナイトは白茶褐色のアンモナイトが大半を占め、殻は脆く渋い色合いです。遊色個体もあるものの、フィロセラスやペリスフィンクテス近似種のみとごく僅かにとどまります。

チュレア産アンモナイトの種類

チュレア産アンモナイトは私が把握しているだけでも軽く10種以上にのぼります。

マジュンガ地層のフィロセラスは数が少なく稀少個体ですが、チュレア産はフィロセラスがざっと見ても4種は存在し量産されています。

他には、ユーアスピドセラス・アスピドセラス・リトセラス・ペリスフィンクテス等が代表的なチュレア地層のアンモナイトです。

ユーアスピドセラス
アスピドセラス
チュレア産では珍しい遊色フィロセラス
ペリスフィンクテス近似種

なぜチュレア産は日本市場に流通しなかったのか?

私が思い浮かべる理由は以下のとおり。

1.マジュンガ産に比べて色が単調で色彩の多様性があまりない。

2.殻が脆く輸送中の破損が多い。

3.もともとの保存状態があまりよくなく訳あり個体が多い。

4.マジュンガ産を一定期間販売して常連様がついてないと競りが成立しづらい。

5.インターネット上にも種の同定に関する情報があまり出てこない。

6.状態が悪いので修復個体も多い。

ざっと列挙してもこれだけでてくるわけです。これらの理由と輸入業者が折り合いをつけないといけないため、チュレア産は敬遠されているとみていいでしょう。

私も最初はそれほどチュレア産個体を認知してませんでした。

あるとき関西の総合石屋さんからサンプルで5個ほどまとめ売りで購入して、それをサンプルとして見せて現地の代理人に依頼して探してもらいました。

チュレア産アンモナイトの魅力とは?

価格面でチュレア産アンモナイトは強みがあります。マジュンガ産アンモナイトは、遊色人気とも相まってマダガスカル現地側は単価を上げてきています。

この点、チュレア産は国際市場であまり認知をされておりません。これは必ずしも悪いことではなく、優良個体を安く入手できるチャンスでもあります。

チュレア産個体は保存状態が悪く、マジュンガ産のような状態がよい個体が少ないので同じ種の優良個体を見つけ出す楽しみはあります。

単体では販売できない訳あり個体のまとめ売り写真

ほとんどすべての個体がペリスフィンクテスのような白褐色の素朴な色合いなので自然な色合いを好む人には魅力的に映るはずです。

チュレア産個体の今後

チュレア産の個体は万人受けするような個体ではなく、一部のマニア受けする側面が強いため市場供給量が爆発的に増えることはないと予想します。

輸送中の破損の多さ、元々の状態の悪さ、マダガスカル産にしては目立つ修復の多さも相まってやはり業者は輸入回避するはずです。

また、チュレア産個体のみで販売するのはそれほど容易ではなく、ヤフーオークションで他の商品に混ぜることが必須条件につき主役になる日は早々にはこないでしょう。

リトセラスやフィロセラスはマジュンガとチュレアの両地層で採れるので、隔週で交代で出品することでバランスを維持できれば市場ラインナップが賑やかにはなります。

マジュンガ産とは異なる橙色の殻のチュレア産リトセラス

来年の仕入れではチュレア産を大量に仕入れたいとは考えています。

現在庫がなくなるときにどのような結果を突きつけられるか楽しみに待ちたいです。

この記事の著者

たまき

管理人のたまきです。
1979年11月13日生まれ、これまでアフリカで建設業を通じフランス語通訳や石油ガスプラントの海外営業業務に従事してきました。

アフリカの地政学リスクを取捨選択して事業展開しています。
他の販売者が仲介業者を介すところを自分だけで直輸入することで、コストを最大限カットし低価格と高品質を両立しています。
2018年よりマダガスカル産アンモナイトを年間トン規模で仕入れて販売しています。

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