たまき
管理人のたまきです。
1979年11月13日生まれ、これまでアフリカで建設業を通じフランス語通訳や石油ガスプラントの海外営業業務に従事してきました。
アフリカの地政学リスクを取捨選択して事業展開しています。
他の販売者が仲介業者を介すところを自分だけで直輸入することで、コストを最大限カットし低価格と高品質を両立しています。
2018年よりマダガスカル産アンモナイトを年間トン規模で仕入れて販売しています。
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マダガスカルには図鑑に出ていない種がどれくらいいるのでしょうか。
私はおそらく日本人の中では職業柄桁違いの個体数を目の当たりにしていると思いますがこの問いに明確に答えることはできません。
そこで、市販のアンモナイト図鑑に出てこない種ではあるものの、一定数クレオニセラス等の青アンモナイトに混在しているウミシネノセラス(Umisinenoceras)について書いていきます。
まず、大前提としてマダガスカル産の稀少種として表に出てくる名前はネオシレシテスやアコネセラスくらいまででネオシレシテスの名前を私は図鑑等で目にしたことはありません。
2020年までまとめ売りで混在して私自身も販売していました。なので、巻きが異なるといった外観での違いに気づいていた方はたくさんいらっしゃったと推測します。ただ、まとめ売りでもウミシネノセラスが入ってると落札額は上がっていました。
これまで海外サイトを検索してみたところ、南アフリカで発見された事例は確認できました。
そのサイトでも金額はさほど高くありませんでした。稀少価値はあるものの、全く情報がないため競争入札されてもそれほど高騰することはありません。最近あでも1000~4000円で推移しています。
色合いは、ネオシレシテスに酷似しておりピンクと黄色の混ざる遊色です。この色合いはロシア産のパイライトアンモナイトともよく似ています。
最初は私もネオシレシテスとの見分けに苦戦していました。ざっくり言いますと、ネオシレシテスが丸みを帯びる形なのに対して、ウミシネノセラスは楕円のような形をしています。
大きさはネオシレシテスよりもウミシネノセラスの方がさらに小さな個体が多いです。
外から内側にかけての肋の間隔幅が異なるのもこの2種の差異になります。
最近以前よりは、ウミシネノセラスを出品しています。この背景には、他の稀少種と同じくクリーニングにより一定数の販売基準を満たす状態で個体を在庫確保できるようになったからです。
5月に仕入れた青アンモナイトにはネオシレシテスとウミシネノセラスが予想よりも多く含まれていました。
ただし、今後再入荷できる保証はないため、どこかのタイミングでやはり定価出品サイトのみの取り扱いになるでしょう。
たまたま同種がたくさん出る地層が今回あたったこと、私が本格的に今年の半ばからクリーニングを行うようになったことが主な原因です。
現在は状態に難がある個体はヤフーオークションに載せ、状態のよい個体は定価販売をホームページサイトにて行っています。
先述のとおり、在庫は減ることはあっても仕入れをしない限り減っていきます。稀少個体は在庫が底をついてしまえば出品は当然できなくなります。
私は自分の性格上、過度なブランディングやマネタイズを面倒なので考えません。
今後稀少個体として脚光を浴びてくるころにはおそらく私の手元在庫はなくなっていると予想します。
販売業者が学術的な方に向かい種の同定等を行えば行うほど、コレクターの安く買える環境からは遠ざかってしまうでしょう。
稀少種と向き合うときは販売する側はこのジレンマと闘う日々です。今回は一般にまず取り上げられないウミシネノセラスに関する記事でした。
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