アコネセラス
マダガスカル産アンモナイトの稀少種の代表格です。
市場流通するのはクレオニセラスに混入してきた個体が出てくるケースがほとんどです。
では現地では入手できないのか?と言われれば実は結構出てきます。
昨年アンモナイト村の倉庫でも「それ欲しいなら自由にもっていっていいよ。」て言われるぐらい稀少個体と認知されていません。
見た目は、薄く鎌のような模様が入り遊色はピンク紫、黄色の個体が多いです。側面にキールが顕在化しているのも特徴です。へそが非常に小さいのも他の種にはない点です。
2019年にトラックに積んであるアコネセラスを漁ったような武勇伝を書いて出品している方もいました。
でもこれはまずありえない話だと思います。トラックの荷台なんかで選別なんか普通はセキュリティリスクがあるからしませんし、珍しいと言っても絶対入手できない種というわけでもありません。おそらく日本国内のミネラルショーの行商から聞いた話をさらに盛ったレベルの話だと思います。
ただし、稀少になっているのには理由はあります。厚みがなく破損しやすい、機械のクリーニングでは処理しづらく、見た目がただの難あり個体に見えなくもないといった背景事情があります。逆に状態がよいと今度は色の鮮やかさはあまりありません。
私はこれまでに2点だけを単体販売しており、それ以外はまとめ売りにどさくさに紛れて出品しました。その回は必ず入札額が高騰していたので目利きの方は見逃してはいなかったのでしょう。
マダガスカル以外にロシアやフランスでもアコネセラスは見つかっています。ロシア産とマダガスカル産は似ていますが、フランス産は少し趣異なります。
今後時折出品すると思いますが、外観を強みとする種ではなく、専ら稀少性で付加価値がでる種のポジションは今後も変わらないアコネセラスは孤高のレア個体です。