アンモナイトの口部分加工の賛否
マダガスカル現地から仕入れでこれはどうかとアンモナイトの隔壁部分に特殊研磨を施した個体を営業されています。
結論から述べると受け止め方はネガティブで私の方では入荷しません。
この研磨や加工方法には賛否両論あるでしょうから、私の意見が否定的だから万人に正解とはなりません。
これまでにもふれていますが、最近の状況をアップデートしています。
現地人のスタンス
穴の修復等も含め、彼らは決まっている出荷量の売上をいかに最大化するかに現地人は重点をおいています。
これは石屋である以上自然な考え方で彼らには彼らなりの正義論みたいな尺度が働いています。
今回のギャングと称するこのリアス式海岸のようなギザギザ個体は彼らなりに個体のもつ魅力を最大限引き出そうとしている結果なのです。
また、彼らにはこれが駄目ならなぜ母岩から分離して殻を剥いて縫合線を出してる研磨加工は容認されるのだといった反論もでます。

日本人のスタンス
日本人の感覚では、これまで聞こえてきてる感想は否定的な見解が多いです。
これは池袋の東京ミネラルでも海外業者が持ち込んでいますが、ライト層には響いても私のところに買いに来られる常連さんはこの類の彫刻や置物としてのアンモナイトにどれくらい興味があるか私は疑問です。
日本人にはキメラ修復個体やこのタイプの露骨な人工的な加工の色が強い個体は馴染まず自然に姿を消すと予想しています。

輸送リスク
前回の入荷時に私も経験したのですが、縫合線個体なかでもカルサイト個体は外部からの衝撃に弱いです。
現地人は加工に手間をかけて分、それを単価に上乗せします。一方で梱包にはさらに労力を要し、この口部分が破損すればその個体は売りものにはなりません。
破損して真っ二つに割れたアンモナイトを受け取る、目にする、処分するのは金銭的な損失だけではなく、私の場合精神的に気分が沈むのです。
こういった輸送リスクの観点、単価の高騰の観点でも私は仕入れを見送っています。

結論
あらゆる研磨や修復と同じく、アンモナイトを取り巻く人々の間での価値観の相違から意見がさまざまに割れるのは自然なのでしょう。
これは、研究者やコレクターの方々、販売、加工に携わる人が各々が納得するところで線引きをして折り合いつけるしかないと私は受け止めています。
