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黄鉄鉱パイライト化個体を酸につけたらどうなる?

そもそも黄鉄鉱アンモナイトて何?

黄鉄鉱パイライトアンモナイトについては置換化石の記事で少しふれましたが、詳しくはふれてませんでしたので今回おさらいします。

黄鉄鉱アンモナイトは、種の名称ではなくアンモナイトの構成分に黄鉄鉱が含まれており一部または全部が鉄化しています。黄鉄鉱は「愚者の金」の異名をもち、一定のファンを獲得してます。

しかし、通常の黄鉄鉱原石と異なり、アンモナイトと融合する置換化石には経年劣化による酸化がつきものです。

また、黄鉄鉱化した個体は通常の個体よりも鉄の匂いを強く発し、重量も同じサイズの通常個体と比較すれば倍近く重たくなっています。

黄鉄鉱アンモナイトはどこの国で採掘される?

黄鉄鉱アンモナイトはそもそもどこの国で採れるのでしょうか。

私が把握いている限りでも数か国は黄鉄鉱アンモナイトを売りにしています。

まず、黄鉄鉱アンモナイト個体の一大産地はロシアです。ロシア産個体も個体差はあるものの、酸化という波には抗えません。

ロシア産黄鉄鉱アンモナイトの個体差、酸化の進捗には目に見えて違いがあります。
光沢こそ衰えているものの、酸化で黒ずんではいないロシア産

他には私の取引範囲であるマダガスカル、モロッコ、ドイツ、フランス、イギリスが知っているだけでも出てきます。

マダガスカル産のミリタリー柄のスライス黄鉄鉱化個体

フランス、イギリスの黄鉄鉱化個体と比較すれば、マダガスカル産は黄鉄鉱の濃度が少ないからかあま酸化はありません。

あまり流通しないフランス産黄鉄鉱アンモナイト
マダガスカル産で稀に虹のでる黄鉄鉱化個体

黄鉄鉱アンモナイトの表面光沢を出す方法はある?

代表的な光沢復元方法は、先述のとおり真鍮ブラシで磨くやり方です。この真鍮ブラシは表面を研磨し削っているので表面を僅かながら傷つけて、それと引き換えに光沢を再現しています。

ただし、このやり方はメラミンスポンジで壁や床をこするのと同じようなものです。

表面を研磨して酸化した部分を除去しています。何度も使える方法ではないでしょう。

ホームセンターで市販されている真鍮ブラシ

次いで、最近ドゥビレイセラスの発注間違いを何とか挽回しようとしていて偶然発見したのはトイレ用洗剤の酸につける方法です。

実際に自分で試してみました。

実験に使用したのは小さな方の個体
ネットやホームセンターで購入可能なネオナイスを使用
5分程度酸につけて待ちました。
かなり鉄部分の光沢が増しています。
水道水につけて酸抜きをして完成

この酸を使う方法を試したから1か月くらい経過していますが、現在のところ酸化は始まっていません。

酸性洗剤を使うやり方は、どの黄鉄鉱個体にも使えるわけではありません。

個体の大半が黄鉄鉱化していることが条件となります。なお、カルサイト(方解石)化してる個体は酸につけると溶けてしまうため、このやり方は絶対にしてはいけません。

黄鉄鉱(パイライト)アンモナイトに付きまとう課題

このパイライトアンモナイトはミネラルショーで見るとピカピカ輝いていて美しいでしょう。

しかし、この光沢はしっかりとした環境で管理しなければすぐに酸化して黒ずんでいきます。

過去に海外サイトの販売者は、アクリルスプレーまたはパイライトスタビライザー(黄鉄鉱安定剤)を使用したら大丈夫ですと回答してくれました。

その忠告を受け入れて、手入れをしてみたものの、やはり半年くらい経過すると酸化は進んでいました。また、同じ種や販売者から購入しても個体差で酸化が進みやすい個体とそうではない個体が存在するのも特徴です。

予めこのような課題を知ったうえで購入し、酸化も含めた変化を楽しむには適しているでしょう。

あまり過度に購入時の状態を維持しようとすれば、失望感がうまれるので注意も必要です。

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