過去に流通して姿を消した種はいる?
マダガスカル産アンモナイトでも私が全く仕入れていない個体がヤフーオークションやメルカリに出品されていることがあります。
いくつか事例をみていきつつ、私の考えを整理してみます。
なぜ時間の流れとともに姿を消した?
メナベ産アンモナイトを見ていてなんとなく理由がわかってきました。
市場は、当然のことながら需要と供給で成立しています。
遊色アンモナイトは、ハンドクラフト作家やお子様に買う親御さんまで潜在顧客の獲得チャンスがあります。一方、メナベ産やチュレア産アンモナイトは、マニアや研究者向けがほとんどです。
少量の入荷なら売り捌けるものの、中長期的にはかなりの販売経験が必要です。
したがって販売業者は取り扱いを嫌がります。在庫が売り捌けない可能性の方が高く、よほどの物好きでないかぎり仕入れません。

ユーパキディスカスやメナベ産異常巻きについて
今では絶滅危惧種的な流通量です。
メナベ産の産出量が少ないこと、上述の客層が限定されることに加え、輸出規制が以前に比べてより厳格化されている影響があるのでしょう。メナベ産、異常巻きアンモナイトは例外なく、原石扱いの判定をくらいます。この折り合いをつけることができるのが生き残る秘訣です。
最近で言いますとマクロセファリテスやエピマヤイテスが稀に流通していますが、いきなり入荷されなくなる可能性はあります。これは現地の地層へのアクセスを確保するため、ダイナマイトや建機を使うため一回の掘削でできる限度があるからです。
現地人が作業前に代金回収できるのは半額のみで、もう半分は商品引き渡し時になります。ここで仕入れが躓いてしまえば、丸々赤字損失となります。

姿を消した種の復刻流通の可能性を探る
最近ヤフーオークションの出品の幅を拡げる試みを強化しています。
その中で一番大きな影響を与えるのは、過去に出ていたのに突如姿を消した種をどれだけ再度流通させることができるかにかかっているでしょう。
地層をマジュンガ、チュレア、メナベに分散して、色彩の表現型を区分して、サイズでかぶらないようにする最後の切り札になりそうです。
まず、現在できることはコリニョン論文と過去の流通履歴を確認してみることから始めます。
