対面販売とネット販売の違い
イベントを去年から合計5回開催してきて対面販売も行ってきましたので違いをまとめてみます。
ネット販売
言わずもがな販売サイトはいくつかありますが、顔の見えないお客さん相手に商売する販売方法です。
固定費を抱えないこと、同業他社との顔合わせがないといったメリットがあります。
一方で写真と実物の違い、いたずら購入や配送事故による破損等のデメリットも存在します。
ことアンモナイトに関して言えば、種ごとに対面販売が向くものとそうでないものがはっきり分かれます。
具体的にはネット販売が向く種は、ドウビレイセラスやペリスフィンクテス、縫合線個体等です。
詳しい理由はわかりませんが、普遍的に安定した人気があり底値が大崩れしないからだと私は考えています。
逆に向かない商品としては、赤アンモナイトは写真に遊色が反映できない、もしも過剰に映ればトラブルになりやすい側面があります。

対面販売
イベント開催時にアンモナイトを一律価格(スライスプレート除く)で販売をしています。
梱包が楽であること、直接実物を拝見して納得購入してもらっているのでトラブルは起こりにくいです。
しかし、目利きの不特定多数に見てもらい意思によって価格決定がなされる場合と異なり適正価格を販売者側も把握しづらいです。
5回計5週間程度の対面販売ではまだまだ把握できてない部分が多々あります。
対面販売で売れない代表格は、ウニの化石や巻貝です。アンモナイトを見に来てる層とかぶらないのかわかりませんが、ネット販売以外でこれまで一度も売れていません。
逆にスライスプレートは、実用性があるからか銀座界隈では毎回好評です。
次いで人気なのが、オウムガイの研磨個体です。どちらかというと研究標本的な位置づけよりも工芸品的な位置づけの購買層が多いのが対面販売の傾向のようです。
また、アクセサリー関連商品に目を向けると販売開始して間もないマクラメが順調にイベント期間中に売れているのは新たな明るい材料です。

対面販売だとポストカードも売れやすい傾向にあり、ポストカードセットがネット販売の場合、送料の関係もあり売れ行きがいまいちでした。

さらに、化石のカテゴリーで販売すると同業者による嫌がらせを受けるといったこともありました。
これらの懸念材料は対面販売には存在しておらず、外国人のお客さんを中心に売れ行きは順調です。

今後の展開
販売サイトを複数に分散させて傾向分析をしているものの、やはりどこかで優先順位をつけて残すプラットフォームを取捨選択する必要性はでてきそうです。
対面販売とネット販売で顔ぶれを変えることもできますが、やはりミネラルショーや常設店舗販売は厳しいとの印象をもっています。
しばらくはネット販売を軸とし、イベント期間中は出品内容に変化を加えながら販売していくことになるはずです。
よく業者が展示会場の場代を販売価格に転嫁することを口にします。
宝石や天然石にその販売手法は使えるかもしれませんが、マダガスカル産アンモナイトの単価を考慮すればやはり現実的ではありません。
イベント開催期間といった別の要素を加えて、場所代が商品代金に重荷にならないように工夫して適切な販売方法を見出していく試行錯誤は今後も続きます。
