ペリスフィンクテスは何種に枝分かれしてる? | 虹色南瓜石(にじいろかぼちゃいし)

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ペリスフィンクテスは何種に枝分かれしてる?

最近海外サイトや国内の他の販売業者を見てふと疑問を抱いたのです。

ペリスフィンクテスて個体差だけでなく、細かく同定すればどれぐらい種分けできるのかと考え始めました。

フィロセラスもマダガスカルのほぼ全ての地層から出ることが確認できています。

チュレア産の地層から採れた研磨済個体

これまで輸入してきた個体はどこの地層の個体か?

私が入荷してきたぺリスフィンクテスは2019年当時はマジュンガ地層の個体を仕入れていました。

ところがコロナ禍あたりにマジュンガ産の個体は単価が急騰し、産地をチュレア産に徐々に切り替えてきました。現在は、ほぼ100%がチュレア産の個体に切り替わっています。

個体の大きさにも違いがあり、2019年当時は3kg超えのペリスフィンクテスも数は少ないものの、輸入していました。私の評価が低かったにも関わらず、個体の大きさに依存して販売できて高額落札されたのでよく覚えています。

2019年に販売した3kg超え個体

マジュンガ産のぺリスフィンクテスは、種はそれほどばらつきはありませんが、サイズ差はかなり個体ごとにありました。

一方、チュレア産のぺリスフィンクテスは種自体が異なっていたり、緑の遊色が出たりとまとまりがありません。この個体差こそオークションを成立させる大事な要件になっていました。

さらにメナベ産の個体にも少なくとも3種程度ぺリスフィンクテスと思われる個体が入ってきています。

ラベルを作成し始めたことに加え、問い合わせが増えてきたこともあり今は同定をしないわけにもいかなくなりました。

当面のペリスフィンクテスを巡る対応

私の考えでは、ラベルは「perisphinctes, sp」表記にして区別はネット情報を少しずつ収集していくしかないだろうとの向き合い方です。

そもそもペリスフィンクテスに限らず、マダガスカル産アンモナイトは色やざっくりした名前でしか分類されていません。

誰かがどこかで細かく区別していかないと、そのまま現状維持で流れていくのでしょうが、大量に仕入れしている立場なので自分への宿題として調べてみるつもりです。

しかし、未確定情報を迂闊に出すこともできないため、当面はラベルは変えずにそのまま運用します。

現状なされている種分け

1.Kranaosphinctes

Ebayを中心に流通している超巨大個体です。10kg超えの個体がよく市場に流通しています。私も3体ほど仕入れ、1体のみ販売しました。サイズがサイズで輸送リスクや修復埋め込みリスクを伴うため、あまり大量入荷には私は前向きではありません。

2.Dichotomosphinctes

通常のペリスフィンクテスに紛れていますが、巻きの幅もパターンも明らかに違います。

3.ペリの近似種(詳細不明)

チュレア産の地層から出ており、緑色の遊色を宿すのが特徴です。詳細御存知の方いらしたら情報いただけますと幸いです。

4.メナベ産のぺリスフィンクテス近似種3系統

メナベ産のアンモナイトの大半はエピマヤイテスやマクロセファリテスですが、その中は僅かに入ってきてます。特徴は一様ではなく、共通点は他の地層の個体より厚みが薄いことくらいです。

現時点での結論

マダガスカルのほぼ全ての地層からペリスフィンクテスは見つかっています。しかし、個体差が大きく、また巻きやサイズも地層ごとにも特徴が異なります。

色も真っ白な個体から茶色、橙色と多様性が確認されています。同じ種でも出る地層が異なれば、環境因子により色彩もサイズも変化します。

もし、ペリスフィンクテスをコレクションされる方は異なる販売者から少しずつ購入されれば、仕入れ経路が異なるため、比較して個体差を楽しむことができるはずです。

種の同定を徹底的にやろうとしても、本人がどこまでで納得するかで線引きする以外に落としどころは見つけられないでしょう。

これまで偉大なる先人たちがマダガスカル入りをして調査しても、多数の業者が販売に携わっても細かく分類して公表している方がいないことからも明白です。

それくらいマダガスカルにおけるぺリスフィンクテスは多種多様で千差万別です。個人的な楽しみに同定もとどめておかなければ沼入りの様相を呈してくるでしょう。

この記事の著者

たまき

管理人のたまきです。
1979年11月13日生まれ、これまでアフリカで建設業を通じフランス語通訳や石油ガスプラントの海外営業業務に従事してきました。

アフリカの地政学リスクを取捨選択して事業展開しています。
他の販売者が仲介業者を介すところを自分だけで直輸入することで、コストを最大限カットし低価格と高品質を両立しています。
2018年よりマダガスカル産アンモナイトを年間トン規模で仕入れて販売しています。

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