たまき
管理人のたまきです。
1979年11月13日生まれ、これまでアフリカで建設業を通じフランス語通訳や石油ガスプラントの海外営業業務に従事してきました。
アフリカの地政学リスクを取捨選択して事業展開しています。
他の販売者が仲介業者を介すところを自分だけで直輸入することで、コストを最大限カットし低価格と高品質を両立しています。
2018年よりマダガスカル産アンモナイトを年間トン規模で仕入れて販売しています。
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アンモナイトの縫合線は、化石好きの方にはあえて説明は不要かとは思いますが個性が現れる部分なのでふれていきます。
縫合線は、アンモナイトの内部を仕切る隔壁の骨格の外部が表面に現れた模様・線です。
曲がりくねった線や模様は隔壁の一番外側の、殻に接している部分断面です。
これまで説明したきたとおり、マダガスカル産アンモナイトも青い殻を作業工程で剥がす、または削るとこの線が表層に出ます。
隔壁は殻を構成する螺管の中央部付近ではゆるい曲面となっているものの、外殻に近くなればなるほど皺状に折れ曲がり複雑化します。
外殻に接する部分がもっとも複雑で、この部分の断面が縫合線と呼ばれています。
アンモナイトの縫合線は多種多様で、菊石と言われるように菊の葉の縁どりを彷彿させる模様です。
縫合線は、私は出品する段階で種を同定する際に判断基準にしています。例えば、フィロセラスの縫合線は模様の先端が丸みを帯びており、デスモセラスの縫合線が尖っているのとは対照的です。奇形や殻が削られてわかりにくい個体でも縫合線に焦点を当てれば、さほど経験がなくても判別は容易になります。
クレオニセラスの縫合線個体も明瞭な個体であればあるほど、価値が高くなり販売価格は高騰する傾向にあります。
珍しい縫合線として、黄鉄鉱パイライト個体は数が少なく稀に出品すると特定のお客様から入札が多く入ります。
一方で、縫合線の個体の魅力ばかりを述べてきましたが、短所ももちろん存在します。代表的な短所は、殻を剥がしており表面が非常に脆くなっています。配送事故や研磨作業中の圧力によって穴あき個体や破損が発生しやすく、脆弱性と美しさは表裏一体です。
私は今後も縫合線個体を出品の顔ぶれに入れることで幅を広げていく工夫をしていきます。
方解石個体の縫合線や黄鉄鉱縫合線、種ごとの縫合線を見比べてみるといった楽しみ方もよいかもしれません。
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